155zagato story 006
 155Z その仕様と変遷3
さて、GTA-Z、T/S TI-Zのカタログができるとともに、TI-Z(Q4)のラインナップが消えました。造られたカタログ自体にZagatoマークが無いというのもなんだか騒動の臭いを感じます。時に96年のことです。

左の大写しの写真は現在のZAGATO CENTROSTAILEが提示しているTI-Zの写真そのものです。
右上の写真の中央はT/Sによる機関部ですね。
この写真、よく見ると車体に広葉樹が写り込んでいます。
当時の広告写真を見ると明らかにイタリアではないところで撮影していることがわかります。
カタログに記載された文章は、giulia TI Superの再来をうたった表現になっています。ZAGATOによって造られた、製造されているような旨の文章は無く、非常に灰色な言い回しとなっていることが感じ取れます。

ホイールのマークは合成でしょうか?パースが狂ってます。
ホイールのボルトも腐食していたり、でっち上げ感が抜けません。
ボルトの形状も上の写真とは違います。
ZAGATO本国のカタログの文章では、TI-Zはヨーロッパツーリングカー選手権車両のロードゴーイングバージョンということが強調されています。フロントスポイラーにはブレーキ冷却用ダクトが付属していることも記載されているのですが、上記のカタログにおいてはカットされています。

内容をみると、あくまで4輪駆動が前提のようです。ZAGATOにおけるTI-Zとは。ちなみに左のカタログに掲載されている緑のTI-Z、コレは3Dデータによるレンダリングモデルがベースとなっています。
一見手書きっぽいんですけどね。

さて、カタログに記載されたスペックが最終型といってよいかわかりませんが、詳細を以下に。
155-ZAGATO SPEC. 
(catalogue version)
Technical specifications TI-Z GTA-Z
Engine
No. of cylinders in-line 4 in-line 4
Displacement(cc) 1970 1995
Max Power bhp/rpm 170-6000 >215-5500
Max Torque kgm/rpm 21.3-5000 >32-5000
intake system Static digitalelectronic
injection, 2 spark plugs
per cylinder
Weber Marelli IAW
Multipoint injection
turbo charged with intercooler
Transmission
Drive front-wheel drive full-time 4-wheel drive
Wheels
Size 7.5x17'' 7.5x17'
Tires
Size 215/45 ZR17 215/45 ZR17
Steering
Type rack and pinion rack and pinion
Brakes(ABS)
Front discs(mm) 284 ventilated 284 ventilated
Rear discs(mm) 240 240
Chassis dimensions
Type steel monocoque steel monocoque
Length(mm) 4448 4448
Width(mm) 1760 1760
Height(mm) 1406 1406
Wheelbase(mm) 2540 2540
Track front/rear 1517/1446 1517/1446
Supplies/Weight
Fuel tank (l) 63 60
Kerb weight (kg) 1300 1400
Performance
Top speed(kph) >210 >230

現実に近くなったカタログ値(GTA-Z)。夢も希望も・・・車重も1400キロと、Q4とほぼ変わらない程度。
T/S TI-Zにおける主な変更点は、ディメンジョンくらい。若干大きくなっていますね。
このように完全にカタログからTI-Z(Q4)が消滅。この後、Q4ベースの車両=GTA-Zとなります。先にTI-Zとして受注していた数台のTI-Z real(Q4)を除いて・・・

葉山での発表から数ヵ月後、T/S TI-Zは雑誌等で紹介され、各販売店へ卸されていきます。紹介記事の連絡先はS&Sとなり、雑誌上からはザガートジャパンの文字が消える。事実上のザガートジャパン解散を示します。

ちなみにS&S社からの車両価格は
T/S TI-Zが498万円
マフラー等変えたT/S TI-Z corsa stage1 が565万円
これらにエキマニやローターを変更したstage2は卸価格で+69.7万円追加
AT仕様車は573万円
という設定でした。

96年の夏にはS&S社からオプションとしてスポーツキットの販売、遅れていたリヤスポイラーの販売が開始。
スポーツキットは受注時に190Psキットとしてセット販売されていくことに。この時点でオプションのマフラーは真円型から楕円型テールに変更、リヤスポイラーはSZのイメージを踏襲したカーボン型のデリバリーを開始。
これらから、現状市場に導入されているT/S TI-Zで、96年下半期以前の登録車両(葉山で展示されたシャンパンゴールドや、先行試験車両を除く)が長い予約期間と仕様の変更を許容することの出来た一部のオーナー達へ届けられた車両だと判断してよいだろう。
いずれにしても、R380レプリカ等、多忙を極めていたS&Sもがんばっていただけた、ということだろうか。
なお、S&Sにて開発されたAT仕様は他のアルファロメオ(145)にも適応しており、少数ではあるがTI-Zのほかにも市場へ導入されていきました。

なんとか販売を開始したTI-Zではありますが、本家ZAGATO社はデザイン部門のSZ DESIGN社を残して消滅。
これも96年のことでした。

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